介護施設で転倒した後、放置され脳内出血により死亡したケース

2021年04月21日 | 解決事例

医療過誤

相談前

介護施設に入所中の患者さんが、転倒した後すぐに救急搬送してもらえず、救急搬送したときには既に手遅れになっていて亡くなった、としてご遺族からご相談を受けました。介護施設は責任を認めないような対応だったので誠意が見られず泣き寝入りをしたくないので、医学的に問題がなかったのかどうか検討してほしい、との依頼でした。

相談後

介護施設に介護録の開示を求め、さらに救急搬送先の医療機関のカルテ開示をしてもらい、検討しました。介護施設では、頭部を打つ転倒があったことが明らかでしたが、大丈夫だと判断されて様子を見ていたところ、意識レベルが低下してきて救急搬送されたこと、医療機関のカルテでは搬送された時には既に治療できない状態の脳ヘルニアになってしまっていて助からない状況だったことが判明しました。その結果を踏まえて介護施設に示談の申し入れをしたところ、搬送の遅れについておおむね認める形で示談が成立しました。

富永 愛弁護士からのコメント

介護施設の事故は、高齢であることを理由にあきらめてしまっておられるご家族やご遺族が多いのではないかと思います。このケースでは、介護記録から、頭部を打撲していることが明らかであったにもかかわらず、迅速に医療機関に搬送していなかったことが判明しました。その内容をもとに介護施設と話し合いによる解決に至ることができました。介護施設には常駐の医師や看護師がいないので、普段と違う様子になった場合には直ちに医療機関に相談したり、医師の診察を受けさせる義務があります。通常は、介護の時の契約書にもそのような内容が含まれていることが多いです。介護記録や介護契約書、医療機関のカルテを検討することで、このケースのように補償を求めることができる場合があります。まずは、診療記録やカルテを調査することが必要です。お気軽にご相談ください。