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赤ちゃんに貧血が生じて臓器障害となったケース

医療過誤・医療ミス・問題解決事例

相談前

出産時の事故で臓器障害が生じることになり、将来透析が必要になるかもしれないといわれているが、病院側の対応に問題がなかったのか、検討してほしい、としてご両親が相談に来られました。

相談後

出産後の腎障害というまれな病態であったことから、その原因をカルテから精査したところ、出生後に行われる臍帯血の検査で重度貧血があったことやそれに気づいていなかったことが判明。貧血は、子宮と胎盤が一部剥離しているような状態で赤ちゃんに十分な血液が回らなくなって生じたと推測し、産婦人科専門医とともに、カルテを検討しました。病院側と交渉の末、一部責任を認める形で話し合いによる解決に至ることができました。

富永 愛弁護士からのコメント

腎臓は、体の血液の25%以上が流れる臓器です。重度貧血によって腎血流が低下したことで腎不全の状態に至ったと考えられたケースです。カルテでは出産時に実施したる臍帯血の検査をしたにもかかわらずその内容を確認していなかったことが判明しました。すぐに救急搬送していれば腎障害は軽く済んだはずです。検査結果を確認していなかった、という初歩的なミスでした。

解決事例

医師・弁護士 富永 愛(大阪弁護士会所属)

この記事を書いた⼈(プロフィール)

富永愛法律事務所
医師・弁護士 富永 愛(大阪弁護士会所属)

弁護士事務所に勤務後、国立大学医学部を卒業。
外科医としての経験を活かし、医事紛争で弱い立場にある患者様やご遺族のために、医療専門の法律事務所を設立。
医療と法律の架け橋になれればと思っています。