入院中に処方された睡眠薬で呼吸不全となり死亡したケース

2021年04月21日 | 解決事例

医療過誤

相談前

手術目的で入院した患者様が、手術はうまくいったといわれ順調に回復していたのに、突然、夜寝ているときに亡くなった、とご遺族が相談に来られました。

相談後

カルテ開示を受けて、カルテを詳細に検討したところ、死亡した前夜に寝られないとして睡眠薬を複数投与されていることがわかりました。複数の薬剤は、主治医と当直医から処方されており年齢・体重からして多い量になっており、以前にも同じ種類の薬剤で呼吸が弱くなったことがあった事情が判明しました。まず、医薬品医療機器総合機構の副作用被害救済制度の申請をお勧めし、救済金の支払いが得られました。病院側への交渉については、ご遺族が希望されませんでした。

富永 愛弁護士からのコメント

睡眠薬の種類はベンゾジアゼピン系睡眠薬といわれる薬剤で、高齢の方や基礎疾患をお持ちの方では呼吸抑制(呼吸が弱くなる)副作用が出ることもよく知られています。医師としては、呼吸抑制の症状は常に観察しておくべき事柄です。このケースは、主治医と当直医がそれぞれの判断で、内服薬をチェックしないまま睡眠剤を投与していました。救済制度の申請手続きは主治医が協力的であったこともあり、ご遺族としては交渉や訴訟までは希望されませんでした。