Q.弁護士選びのポイントは何ですか?

A.医療専門の弁護士を選ぶ際のポイントは、医療知識、医療訴訟の経験、協力医とのネットワークです。

 医療知識について、医学書が何百冊あるとか、医療を専門に行っている等とホームページで顕示しているところもありますが、担当する弁護士に医学的な知識がなければ医学書は何の役にも立ちません。医療過誤の有無を判断するのに最も必要なことは、医学部で医学の基礎を学び、医師として実際に病院の現場を知っていることです。
 また、医学博士は、医学部を卒業しなくてもとれる資格です。自然科学系の大学を卒業してから医学部の大学院で、研究を行うと医学博士になることができます。つまり、医師の資格がなく、医学博士だけをお持ちの方は、患者さんの診察を行ったことはありませんし、医師として病院に勤務した経験もありません。医療行為を全く行わずに医学博士になることができることに注意が必要です。
 医療訴訟の経験は、どのような事件の経験があるのか、勝敗についても聞いたほうがいいです。相談件数が多くても、実際に訴訟で勝訴したことがない弁護士に、医療訴訟の専門家を名乗る資格はありません。また、交通事故訴訟の経験を医療訴訟の経験のようにいう弁護士にも注意が必要です。医療訴訟の経験が乏しい弁護士には、医療訴訟は勝てません。複数の弁護士で対応する弁護士も、たくさんいればよいわけではありません。なぜ複数の弁護士が担当するのか、その理由が明確でない場合には、医療訴訟に自信がない弁護士が数人で担当しているケースもあります。
 協力医多数というコメントにも注意が必要です。協力医といっても、医師であればだれでもいいわけではありません。法律事務所によっては、まったく関係のない科の医師が作成したA4 1枚程度の報告書で30万円以上請求するようなところもあります。また、交通事故保険会社の査定を行う医師にすべてのケースを依頼している事務所もあります。どのような協力医がいるのか、ご自身のケースでどのような医師がどのようなコメントをしているのか、確認されたほうが安心です。
 医療訴訟はどんな弁護士でもできる訴訟ではありません。経験のない弁護士に、多額の着手金を請求され最高裁まで数百万円を支払ったが敗訴した、というケースもあります。ご注意ください。