頸椎症に対する椎弓形成・切除術を行った後に、術前にはなかった麻痺が生じたケース

2021年04月21日 | 解決事例

医療過誤

相談前

手術をする前には、手術をすれば症状は改善すると説明されたのに、実際に手術をしたら術前にはない麻痺の症状まで出現し、治らない後遺症といわれ、仕事もできなくなってしまった、という相談がありました。

相談後

患者様がお持ちになった開示カルテでは、修正履歴がなく、不足している部分があることが判明したため、証拠保全手続きを行ってカルテの保全を行いました。手術中の操作ミスによって術後の麻痺症状が生じていることは明らかだと判断し、示談交渉を始めましたが、病院側は合併症だと主張されておられたため訴訟提起となりました。訴訟では、脊椎外科専門医、元整形外科・リハビリテーション専門医等の協力を得て進めたところ、裁判所の指導により勝訴的和解に至ることができました。

富永 愛弁護士からのコメント

脊椎外科の手術においては、患者様ご自身が症状が改善せず、悪化したとして相談に来られることが多いです。非常に繊細な操作を要する手術であるため、医療機関側から合併症だといわれてしまいあきらめておられる方も多いと思います。このケースでは、手術記録において本来操作する必要のない神経根部の硬膜を損傷していた事実が明らかになり、術後生じていた後遺症と損傷部位が完全に一致していたため、手術操作の問題点は明白でした。このように、手術操作の問題点は(医師の目からは)明白であっても、専門家の意見をいただいて裁判所を説得してゆく作業が必要でした。協力してくれる専門医がいないことで泣き寝入りされている方はたくさんおられると感じています。是非、お気軽にご相談いただければと思います。