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Home 9 解決事例 9 虫垂炎の手術後に重症感染症が生じ、生死の境をさまよう状態となったケースで勝訴的和解が成立した事例

虫垂炎の手術後に重症感染症が生じ、生死の境をさまよう状態となったケースで勝訴的和解が成立した事例

医療過誤・医療ミス・問題解決事例

相談前

虫垂炎(いわゆる「盲腸」)で生死をさまよう状態に陥ることは考えられないので、手術や手術後に問題があったのではないか、と依頼者から相談がありました。当事務所に相談に来られる前に、別の弁護士さんが交渉・訴訟をしておられましたが弁護士さんから「敗訴する可能性もある」というお話を受け、納得できない思いをもって当事務所に来所されました。

相談後

カルテ等を検討した結果、手術時の手術手技とその後の感染症の対応に問題があること、感染症は腹腔内だけではなく、皮下にも広範囲に広がっていたことが明らかになりました。当事務所が参加する前には、腹腔内感染と皮下感染が混同されており、問題点が不明瞭になっていたため、争点の整理をし直して問題点を明確化し、腹腔内感染については消化器外科専門医、皮下感染については形成外科、さらに転院先で対応した消化器外科医の協力も得られたことから、裁判所によって有責を前提とした和解を勧めてもらうことができ、勝訴的和解にて解決できました。

富永 愛弁護士からのコメント

医療訴訟の問題点を明確にしないまま訴訟を開始すると、裁判官は問題点に気づかないまま医療機関の言うままに進行してしまうことがあります。問題点を整理し、後遺症につながる過失(注意義務違反)を整理することの重要性を感じたケースでした。本来、虫垂炎の術後に生死をさまようほどの感染症を生じることがないのは、外科医が適切に判断をしているからこそ、です。通常、外科医が、どのように考え行動しているのかを裁判所に伝えてゆくことが必要だと実感しました。

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医師・弁護士 富永 愛(大阪弁護士会所属)

この記事を書いた⼈(プロフィール)

富永愛法律事務所
医師・弁護士 富永 愛(大阪弁護士会所属)

弁護士事務所に勤務後、国立大学医学部を卒業。
外科医としての経験を活かし、医事紛争で弱い立場にある患者様やご遺族のために、医療専門の法律事務所を設立。
医療と法律の架け橋になれればと思っています。
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