先天性心疾患に対して再手術の時期が遅れて死亡したケース

2021年04月21日 | 解決事例

医療過誤

相談前

先天性心内膜欠損症・ファロー四徴症対して幼少時に弁置換術を受けていた小学生のお子さんのご遺族の担当弁護士から検討依頼がありました。再手術のタイミングが遅かったのではないか、小児心臓血管外科の協力医が見つからず調査が滞っているので協力してほしいという内容でした。

相談後

カルテを大学病院勤務の小児心臓血管外科医の協力の元検討しましたところ、全身の症状からみて再手術をしなければならないタイミングが遅いとのご指摘をいただきました。話し合いによる解決は難しく、訴訟提起となりましたが、裁判所の勧めもあり、裁判上の和解が成立しました。

富永 愛弁護士からのコメント

先天性心疾患の患者様は、乳児期の手術技術の進歩は目覚ましいものがあります。このケースのように、乳児期に手術をして一旦は完治された患者様が、成長に従って様々な合併症を来たし、再手術が必要になることも増えています。再手術のタイミングについては、心臓だけでなく、肝臓、肺などの多臓器に現れる複雑な症状を正しく評価する必要があります。幸い、協力いただける小児心臓血管外科医の先生が親身になって下さり、問題点を明らかにすることができました。小児心臓血管外科医の専門家は全国的に少なく狭い世界であるため、協力いただける医師を見つけることには非常に困難を伴います。このケースでは、心ある心臓血管外科医の先生の存在が非常に大きかったと感じます。