結論からいうと、がんの再発は、早く見つけてもあまり意味がないことがある。近年、がんに関わる法律相談は年々増加傾向にある。なかでも、がんの見落とし相談は、分かりやすい問題であるため増えている。がんは早期発見・早期治療が重要だといわれているのは、診断が早いほど完治できる可能性があるからである。 しかし、がんの再発は、そうではない。がんの再発は、初回の治療で適切な治療を行ったにもかかわらず、再度、同じ種類のがんが出現することである。この再発は、見落としといえるのか、は実は悩ましい問題を含んでいる。...
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医療過誤問題コラムを追加いたしました。 以下のリンクからご覧いただけます。 ・今までにない胸の痛み!大動脈解離の見落とし
今までにない胸の痛み!大動脈解離の見落とし
急性大動脈解離は、致死率の高い疾患である。急激な、今までにない胸の痛みが背中から腰に移動したら要注意である。医師は重大で致死率の高い疾患から考えていかなくてはならない。「今までにない胸の痛み」で来院した患者には、①心筋梗塞、②大動脈解離、③肺塞栓の3つをまず考える。...
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医療過誤問題コラムを追加いたしました。 以下のリンクからご覧いただけます。 ・がん誤診。がんの手術をしたのに、がんがない?!がん診断の落とし穴
がん誤診。がんの手術をしたのに、がんがない?!がん診断の落とし穴
がんを根治するためには早期発見・早期治療が必要といわれるが、がんといわれて手術をしたのに、「がんがありませんでした」といわれるケースがある。患者さんはたくさんの恐怖と闘ってきたにもかかわらず、がんがない、ってどういうこと?と医療機関への不信感でいっぱいになる。あり得ない話と思われるが、医療現場では一定の頻度で起こっていることである。なぜこんなことが起きるのか。原因は、がん診断に複数の医師が関わるところにある。 乳がんといわれたのに、乳房を切除後に、がんがないといわれたケース...
弁護士紹介 主な講演を追加しました
弁護士紹介 主な講演を追加しました https://www.iryou-tominagaai-law.com/bengoshi/
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医療過誤問題のコラムを追加いたしました。 以下のリンクから、各記事をご覧いただけます。 脳梗塞の特効薬rt-PAと裁判例 乳房が真っ赤になった、炎症性乳がんの見落としは医療ミスか? 胆石を放置されたら医療ミスか? 交通事故の後、主治医はきちんと評価してくれましたか?...
脳梗塞の特効薬rt-PAと裁判例
脳梗塞は、早期に治療すれば改善が見込める疾患になりました。急に手足の麻痺が生じたときは急いで病院にいけばアルテプラーゼ®という特効薬を使って後遺症を起こさないようにできる可能性があります。この薬剤は、脳梗塞から4.5時間以内に使用する必要がありますので、症状が出てからすぐに病院に行くことが重要になります。 では、裁判では、脳梗塞の見落としは裁判所で認められているのか?...
乳房が真っ赤になった、炎症性乳がんの見落としは医療ミスか?
乳がんはしこりができるだけではありません。頻度は低いですが、炎症が起こっているよう乳房が真っ赤に腫れて乳房全体にひろがっていく炎症性乳がんというタイプがあります。乳がんはしこりができる、と思われることが多いためなかなか診断がつかない場合も多いです。患者さん自身も、赤くなって腫れてきたことを乳がんだと思わず、皮膚科や外科などに行って抗生物質をもらったけれどもよくならない、というパターンも多いです。 炎症性乳がんは悪性度が高い?...
胆石を放置されたら医療ミスか?
ケース:リハビリ目的で転院した、70歳男性。脳梗塞後のリハビリ目的の入院であったが、おなかが痛くなり緊急手術をしたが死亡してしまった。患者さんの家族は、以前から胆石があったのに放置されていたのではないのか?という思いで当事務所に相談がありました。初めに担当した弁護士さんは、患者さんの家族の言う「胆石を放置した!」ことに焦点を当てていて、紛争の問題点を理解していない様子でした。 胆石は、ありふれた良性疾患?...